音楽家「高橋健」のベルリン移住日記

2年間で世界5周の旅を終えて、起業家から音楽家へ転身。ベルリンの魅力や海外旅行・海外移住の方法・心構えなどを発信中。

現状維持を目指すことは最大の失敗である

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今日は世の中における「失敗の本質」について
触れてみたいと思います。

 

起業や独立などという言葉を出すと
「失敗するのが怖い」という反応をする人がよくいます。

 

最もそういう人達は「失敗」という抽象的な概念について
恐れをなしているだけであまり失敗について考えているとは言えません。

 

具体的に「失敗を怖がる人」に対して「失敗とは何か?」と聞けば
恐らく「挑戦したことが上手くいかないこと」という意味で
「失敗」という言葉を使っていると思います。

 

一見、失敗の意味として正しそうな説明ですが
「挑戦したことが上手くいかないこと」というのは
成功の一種と言えます。

 

「失敗は成功の素」という言葉が本質です。

 

そして、ここで使われている失敗というのは
実は「限定的な失敗」なので失敗の範囲が見えている場合が多いです。

 

例えば、広告費を10万円使ったとして
全く効果が無くても損失は10万円です。

 

「失敗の範囲が限られているような失敗」というのは
限定的な失敗であり個人的には失敗だとは思いません。

 

成功までの一つの過程です。

 

では、最大の失敗は何かと言えば
現状維持を目指すことです。

 

「このままやっていけば今のままいくだろう」
「今くらいでちょうどいいな」

 

と思ってしまうことが最大の失敗です。

 

そう、これは精神的な失敗なのです。

 

金銭的な失敗というのは一時的な損失なので
すぐに復活させることが出来ます。

 

しかし、一度「現状維持を目指す」という
精神的な失敗に陥ってしまうと
そこから抜け出すのは相当な努力をしない限り厳しいです。

 

japan.cnet.com

 

kakugen-blog.deathbear.net

 

 

個人的にも成功している時に
「同じことをやれば上手くいく」と思って
時代の変化への対応が遅れてしまったことがあります。

 

精神的な失敗の後にタイムラグがあって

金銭的な失敗が訪れます。

 

金銭的な失敗が起こってから修正するのは

かなり時間を要します。

 

というか、修正はほぼ無理です。

 

金銭的な失敗よりも精神的な失敗の方が
結果的に損失は大きく長引きます。

 

現状維持を目指すとどうなるかというと
必ず退化していきます。

 

なぜなら周りは常に進化していく中で
取り残されてしまうからです。

 

1990年代後半にガングロギャルが流行ったと思います。

 

その時の若気の至りから抜け出せず今もガングロギャルでいることは
明らかに時代の流れから取り残されて
滑稽な姿を晒してしまっているのと同義です。

 

現状維持は退化
変化は進化

 

です。

 

現状維持を意識した時間だけ退化しているので
その分を取り戻さなければ死あるのみです。


では、どうやって現状維持思考という
精神的な失敗から脱却することができるのでしょうか。

 

ここは著名な経営コンサルタントである大前研一先生の名言をご紹介しましょう。

 

 

人間が変わる方法は3つしかない。

ひとつ目は時間配分を変えること。
ふたつ目は住む場所を変えること。
3つ目は付き合う人を変えること。

どれかひとつだけ選ぶとしたら、時間配分を変えることが最も効果的なのだ。

 


ということです。

一つ一つ個人的に解釈を付けていきましょう。

 


1:時間配分を変える

私ならプライベートな時間を全部消去して

自分が本来やるべきことに全力で取り組みます。


実際に状況が悪い時はプライベートな時間は置き去りにして常に仕事しています。

 

「やればいいことだけやる」なんていう消極的な姿勢になったら

起業家は終わりです。


常に先を読み「どんな能力を持つことが自分にとって役立つのか?」を

常に考えていかなければいけません。

 

だから結果を見るのと同時に

「今自分に何ができるのか?」という

能力の部分を常に見ていかなければいけないのです。

 

時間配分を変えても遊んでるだけでは全く意味がありません。
自分の心に残らないことをやっても自分の人生を浪費しているだけです。

 

苦しいこと、みんなが嫌がること、みんながやりたくないことをやった人が
オンリーワンでありナンバーワンであるスペシャルワンになれるのです。

 

今の時代はスペシャルワンしかいりません。


一つの能力だけで生きていける時代ではないことは
ベルリンにいても強く感じます。

 

常に能力を上げる時間として努力をしていかないと
あっという間に時代に置いていかれます。

 

そして、一度時代に置いていけれたら戻るのは本当に大変。
全力でやって数年間はかかります。

 

ちなみに必須の能力として求められるのは

英語、コンピューター、コミュニケーション能力です。

 

コミュニケーション能力というのは人々の感情を読む心です。

これからはスペシャルワンの情報を提供しなければいけません。

それには何かの感情を揺さぶるような情報を提供する必要があります。

 

人と違う経験をしたり人と違う何かがないと生き残れません。

 


2:住む場所を変える

日本では5年近く同じ家に住んだのですが
これは失敗だったと思っています。

 

同じ家に住むことは思考停止状態を招きやすいからです。
家というのは生活の象徴であり自分の思考が体現される足元です。

 

「同じ家に生きていこう」というのは
「現状維持で生きていこう」というのと同じです。

 

家が汚ければ自分の心も整理が付いていない状態であるというのは
その通りです。

 

とはいえすぐに引っ越しが出来ない方もいると思います。
その場合は一人旅をしてみることをオススメします。

 

旅というのは思考を抜本的に変えてくれるいい機会です。

 

日本で同じ家に5年住んでいた時も
常に旅をしていたからこそ思考は鈍らなかったのかもしれません。

 

ちなみに個人的にもベルリンで1年同じ家に住んでいますが
出来れば後2年で更に大きな家に引っ越そうと思っています。

 


3:付き合う人を変えること

多くの人はお金を稼ぎたいと考えますが
結局はビジネスというのは人間関係から成り立つものです。

 

当たり前ですがお金は別の誰かから流れてきます。

 

「人の流れはお金の流れ」なのです。

 

だから、人の流れが止まっている人というのは
非常に注意が必要です。

 

段々と年齢を重ねると出不精になってしまうものだと思います。
同じように人と会うのも億劫になるものだと思います。

 

しかし残念ながらそんな人は滅びていきます。
人付き合いを疎かにする人は必ず悲しい老後と孤独死が待っています。

 

今若い人も老後や孤独死について現実感がないと思いますが
若いうちから考えておかないといけません。

 

なぜなら、人との信頼関係というのは築くのに本当に時間がかかるものだからです。


年齢を重ねてから友達を作るのがとても難しいというのは
様々な利害関係が重なってしまうからだと思います。

 

幸いにも個人的にはベルリンで多くの友人を見つけることが出来ました。

 

これは常にフットワークの軽さを意識して
心を開いて友人達に接しているからだと思います。

 

新しいコミュニティに飛び込んでいくことは
私でもとても勇気がいることです。

 

しかし、だからこそ非常に多くの大事なものを得ることが出来ています。

 


以上の3つが人間が変わる方法の解説です。

 

ひとつ目は時間配分を変えること。
ふたつ目は住む場所を変えること。
3つ目は付き合う人を変えること。

 

となります。

とはいえ最初は何からやったらいいか分からないという方もいると思います。

 

そんな方は「運動」か「旅」をオススメします。
思考と体は連動しているのはよく知られていると思います。

 

運動不足は思考停止を招きます。

 

体を動かすことで頭も動くようになるのです。
運動というのはランニングでも筋トレでもいいと思います。

 

近くに市町村などが運営しているジムのような所があると思いますので
そこなら一回400円程度で利用可能です。安いですよね。

 

もし、いきなり運動することに抵抗がある場合は
旅をするのがいいと思います。

 

オススメの旅先はバンコク、シンガポールあたりですね。


街が比較的コンパクトにまとまっていて
英語が通じやすくて旅行初心者でも行きやすいと思います。

 

何より一年中暑いのはいいことです。

 

もう一度繰り返しますが
現状維持思考というのは精神的な失敗です。

 

失敗の種類としてはかなり重症だと思っていいと思います。
癌のようなもので現状維持思考はどんどん転移していきます。

 

「けど」「といっても」と言った逆説的な接続詞を多用するのが
その象徴です。

 

取り除けるなら多少強引でも取り除くべきです。

 

癌も一定の転移が進めば手術の手段が無くなります。
手術の手段が無くなれば後は座して死を待つのみ。

 

変化の早い時代だからこそ癌の転移は早く進みます。
個人的にも現状維持思考にならないように
積極的に挑戦していきたいところです。